2016.04.26更新

今日(4月26日),ついに公正証書遺言無効の判決を勝ち取りました。理由は,遺言能力なし,です。遺言当時長谷川式簡易スケール12点でした。判決は,複雑な内容の遺言内容を理解できなかったと認定しています。いずれ,判決を公開したいと思っています。一番喜んでくれたのは原告本人でした。もちろん代理人である私も嬉しかったです。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2016.01.19更新

亡父の遺産をめぐって,長男と次男が遺産分割協議書により,長男が大半の遺産を取得したところ,その後次男が破産した場合,次男の破産管財人は前記遺産分割協議を否認して,本来取得できるはずの遺産分について取り戻すことができるか。理論的は,遺産分割協議により長男の財産取得が無償行為となるような場合には,破産管財人は遺産分割協議を否認して,本来取得できる相続分について取り戻しが可能である。ただ,遺産分割協議書は,従前の亡父の意思,他の財産の生前贈与など,他の事情を踏まえて判断される。金融・商事判例1482号の22頁以下に,詳細な事実認定を行って,否認権行使を否定した判決(東京高裁)が載っている。参考になるので,是非とも読まれたい。コピーして張り付けることは著作権の問題がありできません。是非とも買って読んで下さい。判決年月日は東京高裁・平成27年11月9日です。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2016.01.08更新

広島の弁護士による,遺産分割,遺言,相続に関するブログです。今日は内縁の妻の保険金請求権について書いてみます。民法は配偶者の相続権については法律上の婚姻関係がなければ認めません。従って,どんなに長く一緒に生活していても,相続権はありません。ところが,雇用契約があった場合,就業規則では,死亡退職金の受取人は第一順位として配偶者になっています。この配偶者には,内縁の妻も該当します。時に,法律上の配偶者か,内縁の妻かで,死亡退職金の受取人をめぐって裁判になることがあります。遺族年金についても,法律上の妻か,内縁の妻かで争いになることがあります。さて,郵便局の簡易生命保険契約では,受取人の指定がない場合,第一順位の受取人は,配偶者になります。内縁の妻はこの配偶者にあたります。従って,保険金を受け取ることができます。同様の規定を持つ生命保険契約は他にもあります。このように内縁の妻にも保険金請求権が確保されている場合があります。もちろん,保険金受取人に指定されていれば,100%受け取れます。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2016.01.07更新

広島の弁護士による遺産分割,相続,遺言についてのブログです。今日は,相続放棄と保険金請求権について考えてみます。具体的な事例は,次のようなものです。Aが,父Nの相続を放棄したところ,父Nは生命保険に加入しており,受取人を法定相続人と指定していた場合です。仮に法定相続人が3人いた場合,Aが相続放棄したことにより,他の相続人B,Cの保険金請求権は増えるのでしょうか。結論を先に言います。増えません。保険金受取請求権は,保険契約によって,発生したものであり,相続放棄とは無関係ということになります。従って,この場合,保険金請求権はABCが各3分の1ずつ持つことになります。

事例を代えてみましょう。例えば,被相続人が多額の負債を抱えていた場合,たいていの相続人は相続放棄します。この場合,もし被相続人が生命保険に加入しており,受取人が相続人の一人と指定されていた場合,指定された相続人は保険金を受領できまます。しかも,相続放棄の効果に影響がありませんから,まるまる保険金受領できます。ちょっとした違和感を感じられるかもしれませんが,法的にはこのようになります。

次回は,保険金,死亡退職金に絡んで,内縁との関係で論じてみます。乞うご期待を。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2016.01.04更新

広島の弁護士による遺産分割,相続についてのブログです。今日は,つい最近私が間違った事例を紹介しましょう。弁護士が全部を知っているなんてありません。ときどき間違えます。印紙税法は,不動産の譲渡に関する契約書で平成26年4月1日から平成30年3月31日までに作成される契約金額が10万円を超える場合,減額しています。尚同様の減額は,建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に関する契約書で,平成26年4月1日から平成30年3月31日までに作成される契約金額が100万円を超える場合にも,減額規定があります。

例えば,不動産売買契約書で,売買代金が1000万円の場合,本来1万円のところが,5000円に減額されています。契約書を作成する場合には,必ず特例措置を見ておかなければなりません。弁護士の方は,弁護士業務便覧を見て下さい。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2015.12.30更新

広島の弁護士による遺産分割,遺言,相続に関するブログです。今日は,相続とはあまり関係ありませんが,土葬について書いてみます。相談内容は,父が遺言で土葬にして欲しい旨希望していたので,市長に許可申請をしたところ,拒否された。土葬は認められないのですか,という内容です。ここで,重要なことは,どこの墓地に土葬するかです。日本でも,キリスト教徒,イスラム教徒は宗教上土葬しなければならないので,どこかで土葬がなされています。横浜,神戸には土葬用の墓地があります。火葬された骨だけを埋葬することが予定されている墓地に,土葬の許可申請を出しても,市長は拒否できます。土葬が許可されるためには墓地が土葬することを前提として作られていることが必要です。

では,土葬用の墓地を造成するためにはどんな対策が必要でしょうか。公衆衛生その他の公共の福祉の見地から,死体から染みだした液(死体が腐敗することより発生)が,飲用水に影響を与えないような措置を講ずる必要がありそうです。墓地の造成を管轄するのは保健所です。保健所の指示に従って,水を遮断することが求められるのではないでしょうか。

市長が,土葬の許可申請を拒否したのは,埋葬する墓地に原因があったもの思います。土葬用の墓地への埋葬であれば,市長は許可するものと思います。まずは土葬用の墓地を捜すことから始めて下さい。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2015.12.24更新

遺言者が認知症の疑いがある場合,遺言能力があるかどうかはどうやって判断したらいいのであろうか。今進行中の事件で,ある司法書士は,遺言者とあって話をしてみて,これだけのことを知っており,話されたのだから判断能力はあるものと思いました,と証言した。しかし,私たち弁護士が成年後見開始の申立を行う時,医師に鑑定書を書いてもらうのだが,医師は,さまざまなテストをし,脳のMRI撮影をし,時間をかけて鑑定書を完成される。一見して正常人に見える人が,実は認知症で成年後見相当との鑑定をもらうこともある。医師ではない一般人が,「贈与」の意思を示したからと言って,当然遺言能力を有していると判断することは到底不可能である。疑わしい時には,必ず医師の判断を仰ぐべきであると,感じた。この事件,判決が出たら報告します。

 

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2015.12.15更新

広島の弁護士による遺産相続,遺言に関するブログです。今日は,以前私が執筆したコラムから興味ある記事を紹介します。

Q・・・公証人役場で遺言書を作成しようとしたところ,某公証人から(遺贈する)と書くよりも,(相続させる)と書いた方がお得ですよ,とアドバイスされました。(遺贈する)とした場合と(相続させる)と書いた場合の違いについて教えて下さい。

A・・・具体的な違いはいくつかありますが,法的効果はほとんど一緒です。それにも関わらず(相続させる)とする文言を用いたほうがいくつかの利点があり,そのために公証人は(相続させる)という文言を使うようにアドバイスされたものと思います。主な利点は次の4つです。

⑴  不動産登記申請について。・・・・・(相続させる)場合は,各相続人が単独で登記申請できますが,(遺贈する)場合は単独申請できず,遺言執行者を選任して遺言執行者と共同申請することになります。

⑵  登録免許税について・・・・・(相続させる)場合は税率が0.6%ですが,(遺贈する)場合の税率は2.5%になります。

⑶  借地権・借家権について・・・・・(相続させる)場合は賃貸人の承諾が不要ですが,(遺贈する)場合は賃貸人の承諾が必要となります。

⑷  不動産が農地の場合・・・・・(相続させる)場合は,農地委員会の許可は不要ですが,(遺贈する)場合は農地委員会の許可が必要となります。

以上のような利点があることから,公証人役場では(相続させる)旨の遺言をアドバイスされます。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2015.12.13更新

広島の弁護士による遺産分割,遺言を目的としたブログです。今回は,民法974条2項の趣旨を考えてみたいと思います。たまたま,現在進行形の事件で,推定相続人,或いは,受贈者が公正証書遺言に関与した事件を2つ抱えています。一つは以前紹介した事件てす。もう一件は,受贈者が司法書士に対して,遺贈者から頼まれたとして,全部の財産を受贈者に包括遺贈する旨の遺言の作成を依頼し,司法書士はそのまま案文を作成して公証人に渡して,公証人は原本,正本を作って,遺贈者の自宅を訪問して公正証書遺言を作成した事案です。そもそも民法974条2項は,遺言者に影響力を持つ受贈者,推定相続人は証人になれないものとして,遺言者の最後の意思決定に対して,これらの者が影響力を行使することを阻止するために置いた規定ではないかと思います。形式的に証人でなければ,実質的に影響力を与えた場合に,遺言の効力に影響しないとするのは法の趣旨に反するのではないかと考えています。このような私の理論が,裁判所を動かすのかどうか楽しみです。皆さんのご意見を伺いたいと思います。

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

2015.11.30更新

広島の弁護士によるブログです。本来ならば,遺産分割,相続に関するブログですが,本日は広島市消費生活センターの予算について書かせて下さい。

私は現在,広島弁護士会から推薦されて広島市消費生活審議会の委員に選任されています。本日(11月30日),本年度の審議会がありました。私は一つだけ質問しました。さまざまな施策をされていましたが,予算案を見て愕然としました。総予算4628万円のうち,センターの管理運営費が2558万円なのです。これは,バスセンターを賃借しており,㈱広島バスセンターに支払う賃料なのです。実に55パーセントが賃料に消えています。相談員の人件費を削り,施策の予算を削り,賃料の支払いにあてるとは。確かに,バスセンターの中にあることにより,市民のアクセスは便利でしょう。でも,そのために予算の大半を使うのはどうしても納得ができません。ほんとはもっと言いたかったのですが,唖然としたのでそれ以上は言いませんでした。皆さんのご意見をお聞かせください。来年もう一年委員ですから,皆さんの意見を反映させます。

 

投稿者: 弁護士法人板根富規法律事務所

前へ